日曜から、ドイツグラムフォン120周年記念コンサートでのサイトウキネンと小澤征爾さん、アンネ・ゾフィー・ムターさんとの共演のため、数日間東京に滞在していました。
毎日が濃すぎて、色々面白いことがあり過ぎて、全部はまだ消化しきれていないけれど、自分の中でもかなり印象に残る日々、時間でした。
何よりも、小澤征爾さんとアンネ・ゾフィー・ムターさんの共演は、本当に信じられないくらいの美しい時間で、音楽というものの真髄を見せてもらえました。
本番は特に。こんな美しい時間、音楽はこれまで聴いたことがない、、と思いながら弾いていました。
あり得ないトップクラスの山の頂の光景を見せてもらえた。
あはは
六甲とか、生駒山とか、富士山とか。
そんな山登ってるようじゃあかんでーーと声が聞こえた。
ヒマラヤ、アンナプルナやK2クラスの登山をする人の装備と気概を見せてもらった。
あれが誰にでも出来る、ってわけじゃないと思うけれど
登ろうとしている路線は間違ってはいない、と励みももらった気がしています。
小澤さんはニュースでも流れていたように、近年は体調があまりよろしくなくて、指揮なさる機会もずっと少ないけれども、
久しぶりに今回、サントリーホールでのリハーサルで、本当に幸せそうにムターさんと音楽を始められた時、
キラキラ、キラキラ、うちの見間違いかと思うほどに小澤さんの周りに光がスパークするのが見えた。
それは、生命の喜びというか、最上級の感性の発光というか。
たぶん、そういうものなんだろうと思う。
今でも、思い出せるもの☆☆☆
自分にそれが出来るか、と言われれば、
ムターさんの精神的にも、肉体的にも、頭脳的にも、無駄のない姿勢を見ると、
(でも、ユーモアはたっぷりお持ちです)
いや、ムリやろう、、とは思うけれども、、
あの小澤さんのキラキラの感じが印象に残っているうちは、
やっぱりそこを目指すべきなんだと思う。
そうじゃなくては意味がない。
あはは
大丈夫かな。
うちはうちの山を登るしかないけれども、
山は登るためにあるのだ!!
アルゲリッチさんとセルゲイ・ナカリャコフさんとの共演も信じられないぐらい美しかったけれども
今回は特に、自分と同じ楽器ということと、ヴァイオリンの特性を超越しているところが、もう本当に。
ムターさんは現在55歳らしい。自分にもあと10年分ぐらいのエンジンは頂いた。
今回の東京滞在では、偶然ですが本当に会わなければいけない人に、全員会えたような気がしています。
リハーサル終りには、長い間ご無沙汰していた原田幸一郎先生にばったりお会いしたし(家に遊びにおいでよ、っていうのはレッスンという意味ではありませんよね?先生?って動揺の目。あはは)
本番終りには大切な先輩にも久しぶりにお会いできた。
なんか、素晴らしい。
あと、
自分の、自分でも知らなかった一面というか、そういうのを痛感した。
これについては、今度改めて。
今回のコンサートに関するインタヴューで、小澤さんが「これは神様がくれたチャンスだと思う」っておっしゃっていらしたけれども
私も本当にそう思う。こんな出会いと機会を与えてくれた神さまに感謝しています。
ありがとうございます。
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